パチンコ店やイベントへの出張マッサージサービス / 有限会社クラびクラ

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

宮原武さん有限会社クラびクラ: 代表取締役 宮原 武さん
熊本生まれ。
大阪工業大学工学部経営工学科卒業後、パチンコ店アルバイトを経て、パチンコ店向けのリラクセーション出張サービスを思い立ち、 独立を目指した。
プロスポーツ選手専属トレーナーに師事し、リラクセーション手技を会得。
2001年2月クラびクラ創業。
2004年2月有限会社に法人化。
 

学生時代から、パチンコ店でアルバイトをしていたという宮原さん。
以前から起業の夢を持っていたこともあり、大学卒業後も就職の道を選ばず、
まずは開業資金を貯めようと、アルバイトを続けた。
ある時、1日中台に向かって打ち続けるお客さんを見て、
こういう人たち向けにパチンコ店でリラクセーションを行ったら 喜ばれるのではないかと考えた。

「早く起業をしたかったこともあり、思い立ったらすぐに行動。
まずは、自分がリラクセーションについて勉強しようと、
リラクセーションサロンでアルバイトをしました。
そこで、施術の基礎からみっちり学んだのです」

ここでは施術だけでなく、スタッフとのネットワークづくりにも
励んだ宮原さん。
2年後、早くも起業に向けて動き出し、
2001年2月、友人と2人でクラびクラを創業する。

「目指したのは、出張型リラクセーション。
パチンコ店などにスタッフを派遣して、その場で施術を行います。
お客さんには喜んでもらえるし、店にとっても付加価 値となり、
他店との差別化も図れると思ったのです。
お客さんからは一切お金はもらわず、
店の販促費から受け取る方法にしました」

店舗をもちたい気持ちはあったが、
多額の開業資金がかかるためあえて出張という形を選択。
通常のサロン運営は、家賃、光熱費など1カ月で30万円はかかるというが、
宮原さんは事務作業を行える事務所を構えるだけに留めた。

大阪産業館のインキュベーション施設のブースを借りることで、月12,000円の出費で 抑えた。
デスクやイス、パソコンは自宅で使用していたものを運び、冷蔵庫やポットもすべて普段使っているものを回した。
施術スタッフは正社員や契約社員で はなく、登録制という形態をとり、仕事が入った時に連絡を取って派遣するようにした。

しかし、パチンコ店に営業をかけるが、仕事のほうは苦戦の日々。
そんな時、ある飲食チェーン店から店のお客さんに施術を行うサービスをしたいので、契約してほしいという依頼が入る。

「これを機にマスコミで取り上げられる機会も多く、問い合わせが入るようになりました。 イベントなどにも派遣してほしいという依頼が多くなりましたね」

こ こでも、宮原さんは徹底的に節約を実施。
イベントなどで使う施術用のイスは、新古品を購入。
通常10万円はするものだが、たったの2万円で仕入れることができた。
イベントなどで使う施術用の大量のタオルは、使用後リネン屋に委託するのが普通だったが、すべて自分で洗ってコストを抑える。

しかし、ここで大問題が起こってしまう。
事業は順調だったが、宮原さんが新規店舗立ち上げの手伝いをしていた間に、
会社の顧客、スタッフをすべて友人に持っていかれてしまったのだ!

「気付いた時には、すでに遅かった。自分の手元には何も残らなかったんです。
しばらくは何もやる気が起きず、仕事なんてやめてしまおうと思いました。
でも、このまま終わらせるのはやはり悔しい!
もう一度奮起して、頑張ろうと考えたんです」

現在はゼロでもノウハウは宮原さんの頭の中に叩き込まれている。
一から登録スタッフを集め、顧客開拓にも力を注いだ。
以前からのクライアントの支援もあって会社は徐々に形を取り戻し始めた。

こうして2004年2月に、第二創業ともなるクラびクラを法人化。
現在は、派遣先も多岐におよび、ホテルイベン トからディーラーのショールームでの顧客サービス、
百貨店の催事など、需要は多い。

また、宮原さんはリラクセーションスタッフの人材教育コンサルタント や、サロン立ち上げ・運営委託を受けるなど、事業は拡大中だ。

「思えば、開業資金を抑えたことも、すぐに立ち直りができた要因だった と思います。
出費を抑えた分、資金を貯めることができれば次の事業展開にもつなげやすいですね。
僕の夢は、究極の癒し旅館をつくること。
四季折々の素晴ら しさを感じながら温泉に浸かり、リラクセーションを受け、美味しい料理に舌鼓を打つ。
これって癒しの集大成ですよね(笑)」

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